仮想通貨を保有していれば、気になるのはどこが安全でお得な仮想通貨取引所なのかということではないでしょうか?
そこで最近注目されているのが、中央管理者のいない分散型取引所(DEX)です。この記事では、DEXの中でも最も人気のあるEtherDelta(イーサデルタ)について解説します。
目次
EtherDelta(イーサデルタ)とは
Coinmarketcap.comの発表によれば、EtherDeltaの取引量は1日当たり約1,100万ドル(約11.55億円、1ドル105円換算)となっています(2018年4月現在)。この指標が取引所の規模を表しているとすると、世界のトップ75の取引所に入ることになります。
そんな急成長を遂げているEtherDeltaですが、大きな特徴が2つあります。
一つ目の特徴は、EtherDeltaは分散型取引所(DEX)であるということです。
分散型取引所(DEX)とは
DEXとは、Decentralized EXchangeの略であり、仮想通貨取引所の新しい形として注目されています。中央管理者を必要とせず、仮想通貨やトークンの売買を個人間で直接やりとりできることが特徴です。
もともとP2P(ピアツーピア)の取引を実現するために開発されたブロックチェーン技術ですが、仮想通貨取引所を介した取引では、本当の個人間取引は実現されていませんでした。
しかし、分散型取引所が登場したことによって、より透明性の高い個人間取引の市場が実現しました。初心者には難しい面があり、サポートがなくすべて自己責任で行わなければならないなどの欠点はありますが、次世代の仮想通貨取引所として注目しておくべきなのは間違いないでしょう。
EtherDeltaの二つ目の特徴は、基軸通貨がイーサリアムであるということです。そもそもEtherDeltaは、誰でもイーサリアムベースのトークンを交換できるようにするために存在しています。
実際、イーサリアムをベースにしたICOトークンを交換しようとする人々にとって最適な環境となっています。最近発行された多くのICOトークンはEtherDelta上で自動で取引されており、かなりの取引額となっていることが確認できます。
取引されているトークンも241銘柄以上あり、すべてのトークンは「ERC20」と呼ばれるイーサリアムトークン規格に準拠しています。以上のような特徴からビットコインに関連したコインの取引は基本的に行えません。
また、現在手数料は0.3%で固定されています。これは入札手数料であり、預金や引き出し、およびMaker取引はすべて無料で行うことができます。
EtherDeltaは、中央監視やユーザーの資金を管理する集中サーバーを使用せずに、本当のP2P(ピアツーピア)取引を可能にする便利な手段となっています。
そのため、ユーザーはイーサリアムベースのトークンまたはイーサリアム自体を所有していなければ、取引を行えないので初心者ユーザーにとってはハードルが高いでしょう。しかし、完全にP2P(ピアツーピア)で暗号化された取引を行うことができるEtherDeltaプラットフォームには大きな可能性があるといえます。
取引されているICOトークンの多くが、1日あたり少なくとも10,000ドル(約110万円、1ドル105円換算)の取引量を記録しています。現在人気のある取引ペアには、EOS、BlockCAT(CAT)、リアルト(XRL)、0x(ZRX)、OmiseGo(OMG)などがあります。
EtherDeltaを使用するメリット
EtherDeltaを使用するメリットを紹介していきます。
資産を自己管理できる
イーサリアムやその他のトークンを特定の企業に預けるわけではないので、自分で資産を管理することができます。
その代わり全て自己責任で行う必要があるため、ウォレットなどに関する知識を深め万全の体制で望むことが望ましいでしょう。
ハッキングやサーバーダウンが起きにくい
中央集権型の仮想通貨取引所では、運営者のセキュリティ対策が不完全だったことによるハッキング被害が多発しています。最近だとコインチェックの例が有名ですね。
また、構造的に中央のサーバーがダウンすることによって不具合が起きるということもありません。
ハッキング被害が起きにくいことはメリットですが、100%安全ではないことは覚えておきましょう。
国家の規制を受けにくい
国家の優位性を揺るがしかねない仮想通貨は、規制の対象になることが度々あります。中国などでは、実際に取引をすることが困難になっています。
日本では、ビットフライヤーやZaif等の中央集権型の仮想通貨取引所で仮想通貨の売買が可能ですが、このような取引所は政府の規制を受けやすいことも事実です。
それに対して分散型取引所は政府による規制が難しいので、政府による規制のリスクヘッジをしたい方は利用する価値がありそうです。
ICOトークンが売買できる
国内企業が運営する仮想通貨取引所では買うことができないイーサリアムベースのトークンを購入することができます。ICOのトークンが多く取引されているので、実際にICOに参加してみたい方は、利用する価値があるでしょう。
EtherDeltaを使用するデメリット
EtherDeltaを使用するデメリットを紹介していきます。
すべて自己責任で行う必要がある
サポート体制や補償制度が存在しないため、登録から取引まで全て自己責任で行わなければなりません。
また、自分のアカウントがハッキングによって資金を失った場合も、対応してくれるわけではないので、十分に対策する必要があるでしょう。
各種手数料がかさむ
まず、仮想通貨の入金や出金に手数料が必要となります。
また、送金する、送金を早くする、キャンセルする、などの各種のアクションに手数料が必要なので、結果的に手数料が高くなってしまいます。
GitHubリポジトリが消える可能性がある
GitHubリポジトリが消えてしまった場合に、再度アクセスできるかどうかは疑問視されています。そのため、GitHubページ自体を直接取引するのではなく、リポジトリからこのプロトコルのコピーを入手することが勧められています。
EtherDeltaのハッキング被害とは
分散型取引所の大きなメリットの1つは、ハッキングすることができない点だと思われていました。
しかし、2017年12月20日に、Etherdelta.comが運営するTwitterアカウントが警告を出し、サイトを使用しないように呼びかける騒動がありました。 何らかの攻撃を受けたというのです。
後日判明したのは、ハッカーがサイトのDNSレコードにアクセスし、巧みな方法で偽のドメインに置き換えた後、数十万ドル(数千万円)相当のイーサリアムとトークンを盗み出したとされています。
EtherDeltaのシステムとしての特徴
EtherDeltaは、誰かが中央で管理しているわけではないので、通常の仮想通貨取引所のようにどこかのウェブサイトにいき登録するわけではありません。
正確にはEtherDeltaとは、GitHubからダウンロードできるプロジェクトソースコードであり、この交換プロトコルを自分のコンピュータで実行する必要があるのです。
中央集権型の仮想通貨取引所を使用するよりも面倒な作業を必要としますが、それさえできればユーザーはすぐに自分の取引を開始することができます。
また、EtherDeltaのプロトコルは、他の取引所よりも多くのトークン取引市場をすぐに実装することができるという特徴があります。
EtherDeltaの登録方法
EtherDeltaを利用するには、Chromeの拡張機能であるMetamaskというウォレットを利用することが一般的です。
そのためには下準備として以下のような手順が必要となります。
- ブラウザChromeをインストール
- 拡張機能Metamaskを追加する
- 任意の仮想通貨取引所からイーサリアムをMetamaskへ送金
前述のように、まず仮想通貨取引所でイーサリアムを購入し、ウォレットであるMetaMaskに移す必要があります。
イーサリアムを保有していない方は、まずは購入しましょう。
以上の準備が済んだ方は、いよいよEtherDeltaに登録してみましょう!そのための手順は以下のようになっています。
- イーサアドレスを入力しMetamaskを認証することで、EtherDeltaとMetamaskを同期する
- MetamaskからEtherDeltaへ送金
- EtherDeltaでトークンを購入
EtherDeltaの使い方
EtherDeltaのメインページは上記のようになっています。こちらのシンプルなメインページで取引を行うことができます。下記の機能をよく把握して取引を開始してみましょう。
- BALANCE:自分のウォレットです。保有するイーサリアムとトークンを確認できます。
- VOLUME:各トークンの取引ボリュームを確認できます。
- ORDER BOOK・NEW ORDER:注文控元帳です。こちらから新規の取引を行います。
- PRICE CHART:価格チャートです。VOLUMEの項目で選択したトークンの値動きを確認できます。
- MY TRANSACTION:自分の取引履歴です。
- TRADES:現在、EtherDeltaで行われている取引を確認できます。
- UPDATES:最新情報です。公式ツイッターの情報を確認できます。
次世代の仮想通貨取引所EtherDeltaに注目!
次世代の仮想通貨取引所として注目を集めている分散型取引所DEX。
その中でも最も人気なのがこのページで紹介したEtherDeltaでした。中央集権型の取引所にはない機能やICOトークンの取引に興味がある方はぜひ利用してみましょう。
また、利用するのは難しそうと感じた方も、今後の動向には注目しておくと良いでしょう。
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